先日、11月19日にNHKのETVにて放送された坂本龍一が講師を務める『
schola: 坂本龍一音楽の学校』を見た。
ドビュシー、サティー、ラベル編 第4回「20世紀の音楽への影響 」という事で、音楽を既存のしばりから解放したドビュッシー、サティ、ラヴェル・・・。彼らが後の音楽に与えた影響を講義。「戦場のメリークリスマス(Merry Christmas Mr.Lawrence)」の音楽的構造を坂本さん自身が明かすという内容で、とても興味深く、楽しめた。
ラヴェルの『ボレロ』、坂本龍一の『戦場のメリークリスマス』は押尾コータローもギター一本で演奏する名曲で、僕も下手なりに演奏しているが、番組を見て、ラヴェル、坂本龍一、押尾コータローの点と点が一本に繋がったような感覚があった。
まず、「楽器から新しい音を引き出す」という講義で、サティの『メドゥーサの罠』の音源を紹介。
ピアノの旋律に混じって何かパチパチと弾けたようなノイズが聴こえる。
この曲はグランドピアノの弦の上に紙を置いて演奏されているという解説があり、教授(坂本龍一)が実際に弦の上に紙を置いて弾いてみせた。
ギターの弦も持ちこんで、これもピアノの弦の上にのせてみた時は、おっ、この流れは押尾コータローも紹介するのかと期待してしまったが、結局、それはなかった。(笑)
押尾コータローもギターをパーカッシブに叩いたり特殊技法で演奏(『戦場のメリークリスマス』は正にそのオンパレード)するので、紹介してほしかったなぁ(マイケル・ヘッジズが元祖ですが)。
サティの話に戻ると、サティから影響を受けたジョン・ケージが後にプリペアド・ピアノ(ピアノの弦の上に木、金属、ゴムなどを挟んだり乗せたりして音色を打楽器的な響きに変えたもの)を発明したという話もあった。
ギターに関しては、オープンチューニング(変則チューニング)意外に、弦に細工するといった技法はあまり聞いたことがないが、カポタストを一部の弦しか押さえないといった奏法もある。
高音弦に何か引っ掛けて、シタールみたいな音を人工的に作って演奏している人もいたかな。
そういった楽器の新しい音を引き出すという事においては、20世紀音楽への源流がサティだと知り勉強になった。
和音の響きにおいても、7th、9th、11thなどのコードが多用されたのも、ドビュッシー、サティ、ラヴェルらだと講義があった。
後のビル・エヴァンスらが作り出したジャズに繋がるという解説も勉強になった。
そして、坂本龍一の『戦場のメリークリスマス』。
日本的(アジア的)な音階のメロディに西欧の和音がぶつける事でこの楽曲の独特の世界観が成り立っている事を理論的に解説があった。
教授もさすがに自分の曲を自分で解説する事にちょっと照れていたりしてましたが、そこが教授の好きなところ。(笑)
来月はクリスマスのイベントで演奏する機会がありますが、『戦場のメリークリスマス』の演奏に気合いが入りそうです。